記録

感動の瞬間をポケットに入れて持ち運ぶ

中学生のころに、誕生日プレゼントとして一眼レフカメラをもらった。中古で標準レンズがついたもの。ちょっとボロいけどはじめての自分のカメラに心が躍ったのを、今でも覚えている。
それから28歳になる今まで、ずっと趣味で写真を続けている。

旅行先のきれいな景色、散歩中に見つけた路上の花、夜景、星空…。
はじめはカメラのごちゃごちゃした設定をいじるのにも一苦労で、撮った写真はピントの合わない暗い写真ばかりだった。
そんなスタートでも、練習を重ねると徐々にイメージ通りに撮れるようになるものだ。

時は流れてSNSの時代。ショート動画を漁れば流れてくる構図の考え方や、光について勉強できるのでとっても便利。
カメラも高性能になっていて、趣味で楽しむぶんには十分とも言えるいい写真が撮れる。いい写真が撮れると気分がいい。

だけど、自分にとってかけがえのない写真は、一眼で撮った「いい写真」じゃなくて、スマホで撮った「なんでもない写真」のほうが多い。

いつも持ってるスマホだからこそ、日常のなにげない写真が撮れる。
特に至高の一枚になっているのが、妻のウェディングドレスの「試着」のときの写真だ。ウェディングフォトの相談にいったら、たまたまフェアだとかで試着ができたので着てもらった。

本番ではなく試着。試着だけど、初めて見る姿。真っ白なドレスに身を包み、色白で細い腕がスラッと見える。白いドレスが肌をより白く見せていて、とにかく美しい。
想像をはるかに超える感動が、そこにはあった。

あまり広くない試着室で、スマホで撮ったこの一枚が、初めてみる自分の妻のウェディングドレス姿(試着)。この感動をずっと持ち運べると思うと、スマホの偉大さを感じるばかりである。

今この瞬間ほど、テクノロジーの進化に感謝したことはない。

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